【介護現場のICT】LINE WORKS(ラインワークス)とは?個人のLINEとの違いや導入メリットを優しく解説

「電話しても訪問中で繋がらない」「申し送りノートを見落としてヒヤリとした」「休日に個人のLINEに業務連絡が来て気が休まらない」…。
このような「連絡業務の悩み」は、介護現場で働く私たちにとって大きな負担です。 そこでおすすめしたいのが、多くの介護事業所で導入が進んでいる「LINE WORKS(ラインワークス)」です。
この記事では、ICT初心者の方に向けて、LINE WORKSの基本機能や個人のLINEとの違い、そして現場での具体的な活用メリットを分かりやすく解説します。
LINE WORKS(ラインワークス)とは?
誰もが使い慣れた「LINE」の使いやすさはそのままに、仕事用にセキュリティと管理機能を強化したビジネスチャットツールです。「仕事用のLINE」として、多くの企業で導入されており、ITが苦手な方が多い介護現場でも最も定着しやすいICTツールの一つです。
なぜ今、介護現場で「LINE WORKS」が選ばれるのか?
これまでのように「個人のLINE」で連絡を取り合うのではなく、なぜわざわざ「LINE WORKS」を導入する必要があるのでしょうか。大きな理由は2つあります。
1.個人のLINEを業務で使うリスク(情報漏洩と公私混同)
多くの現場では、便利だからという理由で個人のLINEを使って業務連絡を行っています。しかし、これには見過ごせないリスクがあります。
- 情報漏洩のリスク: 利用者様の写真や機微な情報を個人のスマホに保存することは、紛失や誤送信による個人情報漏洩に繋がります。
- 公私混同のストレス: 休日にプライベートなLINEを開くたびに、上司や同僚からの業務連絡が目に入ると、気が休まりません。「既読」を付けないように気を使うのもストレスの原因です。
LINE WORKSを導入することで、「仕事とプライベートをきっちり分ける」ことができ、職員のメンタルヘルスを守ることにも繋がります。
2.誰でも使える「いつもの操作感」
新しいシステムを導入する際、最も高いハードルとなるのが「操作を覚えること」です。特に、幅広い年代が働く介護現場では、難しいツールは敬遠されがちです。
LINE WORKSの最大の強みは、「画面や操作方法がLINEとほぼ同じ」であること。スタンプを送る、写真を撮って送る、既読を確認する。これらが普段通りに行えるため、説明書なしでも明日からすぐに使い始めることができます。
介護業務がこう変わる!具体的な活用シーンとメリット
では、実際にLINE WORKSを使うと、現場の業務はどう楽になるのでしょうか。よくある3つの活用シーンをご紹介します。
【シーン1:申し送り】写真と動画で「百聞は一見にしかず」
「〇〇さんの背中に発赤あり、大きさは10円玉くらい」と文章や口頭で伝えるのは時間がかかり、正確に伝わらないこともあります。
LINE WORKSなら、患部の写真を安全に撮影・送信して共有できます(セキュリティ機能により、端末に写真を残さず送信することも可能です)。
- 皮膚トラブル(褥瘡など)の経過観察
- 食事の摂取量(残食の写真)
- 福祉用具の設置状況
これらを写真で共有することで、記録の手間が減るだけでなく、「見て分かる」ことでケアの質が均一化されます。
【シーン2:緊急連絡】既読確認で「伝わった安心」を
台風や大雪、感染症の発生時など、スタッフ全員に緊急連絡をしなければならない時、電話連絡網を回していませんか? 電話は「繋がらない」ことが多く、管理者にとって大きなタイムロスです。
LINE WORKSの一斉送信を使えば、一瞬で全員に情報を届けられます。さらに重要なのが「既読確認機能」です。 グループトーク内の「誰が読んでいて、誰が読んでいないか」が名前で表示されるため、読んでいない人にだけ個別に連絡すればOK。「伝わったかな?」という不安から解放されます。
【シーン3:多職種連携】外部事業所との連携もスムーズに
LINE WORKSは、組織内のスタッフだけでなく、外部の人とも繋がることができます。
- 外部のケアマネジャーや医師との連携
- ご家族(個人のLINE)との連絡
特にご家族との連絡においては、LINE WORKSの「マルチログイン機能」が非常に役立ちます。
例えば、「2階ユニット」のようなチーム共通のアカウントを1つ作成し、施設のタブレットやスマホで共有して運用します。
これにより、ご家族のLINEと繋がる際もスタッフ個人のアカウントを教える必要がありません。
また、シフト等の関係なく誰でも履歴を確認して返信できるため、言った言わないのトラブル防止や、担当不在時の返信遅れを防ぐことができます。
無料で始められる?コストと導入ステップ
「便利なのは分かったけれど、費用がかかるのでは?」と心配される方も多いでしょう。
ずっと無料で使える「フリープラン」の魅力
実は、LINE WORKSには「フリープラン(無料版)」が用意されています。 ユーザー数30名まで利用できるため、小規模〜中規模の介護事業所であれば、無料版でも十分に業務効率化の効果を実感できます。まずは無料版でスタートし、より高度な管理機能が必要になった場合に有料版を検討するのが賢い方法です。
導入はスマホ1台からスタート
特別なサーバーやパソコンの設定は必要ありません。
- スマホにアプリをインストールする。
- 管理者がアカウントを開設する。
- スタッフを招待する。
これだけのステップで、すぐに利用を開始できます。
ICTの第一歩は「コミュニケーション」の見直しから
介護現場のICT化というと、高価な見守りセンサーや介護記録ソフトをイメージしがちですが、最も効果が出やすく、コストがかからないのが「連絡ツール(コミュニケーション)」の見直しです。
【akanaさん(監修者)からのアドバイス】
「いきなり全員で使い始めようとすると、抵抗感を示すスタッフもいるかもしれません。まずは管理者とリーダー層、あるいは仲の良いスタッフ数名から『スモールスタート』で始めてみてください。『これ便利だね!』という実感が現場に広がれば、自然とみんなが使い始めてくれますよ。」
監修
akana 阿佐野 佳奈
akana
活動地域:宮城県
サービス種別:居宅介護
職 種:バックオフィス
好きなツール: もちろんLINEWORKS!Canva、Google Workspace
保有資格:スマート介護士Expert
11年前に異業種のバックオフィスから介護業界へ転身。通所・基準該当・訪問介護の請求業務を経て、現在は居宅介護支援事業所のバックオフィスでケアマネ業務をサポートしています。7年前、知識ほぼゼロの状態から社内のDX化に携わりました。試行錯誤しながら様々なICTツールを導入・推進してきた経験があります。「ICTって難しそう…」と感じている方へ。私の経験を伝えることで、導入に悩む皆さんの力になれたら嬉しいです。みんなで楽しく学んでいきましょう♪



